僕等の足跡 ~キセキ~


ふと視線を感じて隣を見ると、竜希が驚いたように目を丸くしていた。

「どうしたの?」

私がきょとんとして聞くと、竜希ははっとして私から視線を外した。

「何でもない」

「何それ!?気になるんだけどー」

「ほんと、何でもないから!てか、叶実」

「ん?」

「俺、明日から個室になっから」

「え」

個室!?
ってことは、会えなくなるじゃん!!!!!!

いやだよ、そんなの~ッ

「回復早い!!何で!?」

「だって俺、叶実がここに来るより早く手術したもん」

「・・・」

うぅ。
むり。
私もあとちょっとで個室に移動だと思うんだけど・・・
そのちょっとの間でも、竜希に会えなくなるのは嫌。
個室に移動したら、多分竜希にも会うことができる。
看護師さんから許可もらったらだけどね・・・?

うー・・・


「何、叶実ー。泣きそうな顔しちゃって・・・俺様と会えなくなるのが悲しい??」

竜希はふざけたよーに言ってるけど、それマジで図星だから・・・。

「べっつにぃー?むしろ竜希と会えなくなって嬉しいわぁ~」

思ってることとは反対のことを言ってみた。

「うわー!叶実ひっどいわぁ~・・・俺マジ泣きそう」

泣きまねを始める竜希。
いや、泣きそうなのはこっちだから!

「・・・ま、叶実が個室になったら会いにいってやるよ!それまで辛抱なー」

竜希はにこっと笑った。
あーもう。
どんどん好きになっていく。



・・・・・・ばか。