スッ、と開いたドアの元に居たのは、さっきまで眩しい笑顔を屋上で見せていた凛くんだった。


「よ!凛子。」


片手を挙げてニカッと八重歯を見せる彼に思わず顔が綻ぶ。


「こんにちは。」


凛くんは私のベッドの脇の椅子に豪快に座った。


「副作用、大丈夫?」


・・・気づいてたんだ。


「んー・・・慣れてないからキツいけど、大丈夫かな。」


「そっか。」


凛くんの見せる笑顔に胸はドキドキなる。


なんだろ、これ。


「なぁなぁ、凛子~。」


「ん?なぁに?」


凛くんがリンゴを器用に剥きながら質問を投げ掛ける。


「高校って、どんなの?」


「高校?私の?」


「うん。」


高校か・・・。