『潤くんが終わるまで待ってます。終わったら正門前に来て下さい』
送り主は“葵さん”
………何かあったのか?
今日は特別な用は無く、身支度をして正門へと向かった。
いつでも寝泊まり出来るように着替えもあるし、
病院内のシャワーも使える。
別に不便は無いが、やっぱり自宅が1番。
大学病院は救急外来もある為、
24時間いつでも救急患者の搬送がある。
まぁ、疾うにあの音も慣れたが…。
正門へと行くと彼女が門に凭れて立っていた。
「お待たせ。どうした?急に…」
彼女に話し掛けると…
「もう終わったんですよね?」
と、彼女は俺の顔を覗き込んだ。
「あぁ」
俺は何が何だか分からず答えると…
「じゃあ、行きましょう!?」
と言うなり、俺の手を掴んで歩き出した。
それも結構なスピードで。



