『恋人代行 』  ① 媚薬の口づけ



≪潤 side≫


大学から帰ると玄関で仁王立ちの姉貴。

う゛ぅっ……俺、何かヘマでもしたか?

もしかして、あの一件じゃ…。

マズい……報酬無しとか言わねぇよな?

俺が玄関で委縮していると、



「潤!!!」

「た……だいま…」


おいおい……何だよ。

目がギラギラしてんだけど。


すると―――――、


「キャァァァアー!!潤、良くやったわねぇ!!」

「はぁ?意味分かんねぇ。ってか、この腕離せって!!」



姉貴は俺に抱きついて来た。


「アァァア~~!!もう、この子ったらぁ~」


姉貴が俺の胸で頬ずりしている。

うぅっ………気持ち悪い。


「ちょっ……俺、こういう趣味持ち合わせてねぇんだけど?」

「ん?あっ……ごめんごめん」


パッと放れ……


「潤のお陰でお姉ちゃんの念願が叶ったわぁ~」

「はぁ?何言ってんの?」

「明日から美女2人がうちで暮らす事になったのよ~」

「はぁ?美女2人ってアシスタント?」

「違う違う。私の酒仲間とアンタの彼女」

「………彼女?」