「ストーカーに悩んでたんでしょ!?」
ママは心配そうに覗き込んで来る。
今にも泣きそうに…。
毒蜘蛛パックはどこに行ったんだろう。
でもってストーカーって、亘のことだよね?
お姉ちゃんに視線を移すと、ウィンクしてる。
ん?話を合わせろって事?
「あっ……うん。心配かけてごめんね」
「いいのよ、そんな事。とりあえず、弥生と弥生のお友達が助けてくれるそうじゃない!?」
「………へ?」
お姉ちゃんはウンウンと頷いて…
「あっ……うん」
話が良く見えないけど、多分これで良いんだよね?
「毎日ストーキングされるのも可哀想だし。早速、明日から助けてくれるそうだし…」
「…………ん?」
「暫くママは淋しいけど、弥生が一緒にいるから平気よね?」
「ん???」
「じゃあ、ママ。明日の準備もあるし!葵、部屋に行くよ?」
腕を掴まれ2階に連行される私。
部屋に入り、事情を聞くと―――。
「えぇぇぇ!?私が葛城さんのお宅に住むの?」
「そう、潤くんもいるし楓もいるし。私は編集で留守がちだけど、一緒に住むし」
「えぇ~~~ちょっと!!話が急すぎて…」
「ストーカーには早めの対応よ!!」
結局、有無を言わさず…
私は姉・弥生と共に葛城邸に住む事となった。



