『恋人代行 』  ① 媚薬の口づけ



私は話が長くなると思い、キッチンに飲み物を取りに。



「ママ~、お姉ちゃんにジュース!!」

「自分でして。ママパック中」



少しくぐもった声で。

ママはリビングのソファでパック中。



「ママ、そのパック良いの?」

「ん?コレ?毒蜘蛛パック。今、流行ってるらしいわ」

「へぇ~後で1枚ちょうだい?」

「はいはい…」



ママは手でシッシッと軽くあしらう感じに。

お姉ちゃんにザクロ茶を入れ、2階に。

ドアを開けるとまだ通話中。

静かにテーブルにお茶を置いて、ベッドに腰掛けた。


すると――――、



「えっ!?ホント?いいの!?」


……何だろう。

お姉ちゃんテンション高ッ!!


「うん!!……うん!!……ホント?」


………気になる。


「じゃあ、親には私が許可取るから…」


………許可?

もしかして、いつの間にか全然違う話題になってんの?

……………あり得る。