俺は隣りの葵に視線を向けると、
予想通り、硬直している。
俺はそっと彼女の手を握った。
ビクッと肩を揺らし、俺を見る。
「葵?」
「………」
ローソクの淡い灯りでは
彼女の表情は分かり辛いが、
握りしめる彼女の手が震えていた。
俺はそんな彼女に微笑んで、
「俺がいる。大丈夫」
彼女を安心させてやれる言葉が見つからない。
俺自身、今すぐこの場から逃げ出したい。
そんな気持ちを押し殺して…。
「潤くん、ありがと」
そう彼女が呟いた瞬間!!
!!!!????
一瞬、何も見えなくなるほどの
眩いスポットライトが
俺と葵を照らし出した。
―――――――来たな……。
パニクり始める葵。
俺は細く長い息を吐いた。
すると―――――、



