『恋人代行 』  ① 媚薬の口づけ



そして――――。


司会者のスピーチで姉貴の受賞関連の話が。

葵は目を輝かせ聴き入っている。


はぁ……。

この笑顔がいつまで続くかなぁ。


そして、禍々しいオーラを放った姉貴が

場違いの白いドレス姿で登場した。


司会者の紹介後、

姉貴が悪魔の微笑みを浮かべ

流暢にスピーチを始めた。



――――その後。


薄明かりだった会場の残りの照明も落とされ

悪魔による魔の宴の開演となった。



大型スクリーンには

姉貴の作品のタイトルが…。


 『 媚薬の口づけ 』


映像と共にセリフが聴こえ始めた。


!!!???!!!

―――――やっぱり………。


姉貴の作品には俺が恋人代行で

葵の依頼を受け、知り合い、

ストーカーに悩まされ、同居する事に。

お互い意識し始め……

主人公2人はお互いに惹かれあう。



そんな恐ろしい内容の作品が流れた。