すると、弥生さんは…
とんでもない事を告げて来た。
「薄々感付いてると思うけど、今日は食事会じゃないの。まぁ、食事は出るけど…」
「………」
やっぱりな、そんな事だと思ったよ。
「先月にね。楓、星鈴社の最優秀漫画賞を受賞してね…」
「………」
聞いてねぇー。何で黙ってたんだ?
――――怪しい、もしかして……。
「それでね。その作品のモデルが潤くんと葵なの」
「えぇ――っ!?それ、マジですか?!」
「うっ……うん……」
「あぁ~~俺、帰ります」
「えっ?!あっ、それは困るよう」
「俺、絶対嫌ですし、ムリですから!!」
「って言われても、もうすぐ始まるし…」
始まるって言われても、そんな事知るかッ!!
勝手にネタに使うか?普通……。
あっ、姉貴は普通じゃないんだった。
って、そんなことはどうでもいい。
嫌な予感的中だな。
食事会にこんな恰好しねぇだろ。



