『恋人代行 』  ① 媚薬の口づけ



………4人?

まぁ、4人なら怪しくねぇか。

それに、弥生さんも一緒なら大丈夫か。


「どう?大丈夫よね?」

「あっ、はい。私は大丈夫です」

「………俺も」



俺は彼女の嬉しそうな横顔を見ながら

仕方なく“了解”をした。


すると―――――、


「ヨシ!!これでバッチリね!?」

「へ?……何が?」

「えっ?あっ、えっと…他の誰かを誘わなくて済むでしょ?」



………怪しい。

“バッチリ”が引っかかる。

俺が疑念を抱いていると、



「あの、高級ホテルでお食事って、どんな恰好を?」

「あっ、それなら大丈夫。私のを貸してあげるから」

「ホントですか?はぁ…良かったぁ。私、畏まった服持って無くて」

「大丈夫、大丈夫」

「俺は?」

「うん、潤のも用意しとくよ」

「マジで?助かる」

「んー、任せて!!ビシッとかっこ良く決まるのを用意しとくから」

「おぅ」


今週の土曜日、俺らは4人で

高級ホテルでディナーする事となった。