『恋人代行 』  ① 媚薬の口づけ



直球の質問にどう答えていいのか…



「どうなの?好きなの?そうじゃないの?どっちなの?」



姉貴が真剣な顔で覗き込んで来た。

はぁぁぁ~~~。

俺は仕方なく……。



「好きだよ……これでいいか?」

「ヨシ!!でかした!!アンタって子は~」

「なっ!!な、何すんだよッ!!離せって!!」

「ん~~~いい子、いい子~~」



姉貴はベッドに座る俺を抱きしめ、頭を撫でている。

俺にはこういう趣味は無い。

それに“でかした”って何だ?

意味分かんねぇっつーの!!



すると―――――、



「潤、後はお姉ちゃんに任せときな!!」

「あっ、いや……断る。姉貴が「そうか、そうか……潤がねぇ~」



って、聞いてねぇー!!



「おいっ!!姉貴!!」

「フッフフッフフゥ~~♪」



姉貴は何やらよからぬ事を考え始め

上機嫌の鼻唄まじりで部屋を出て行った。



………大丈夫か?俺………。