「ちょっ、安西落ち着け」



彼は安西富雄(あんざいとみお)


社長の秘書をやってる


いつも淡々と仕事をこなす、いわゆるできるやつだ





そんな安西がこんなに取り乱すなんて、ほんとに珍しい








「社長が、どうかしたのか?」





そう聞いた俺は、なんだか嫌な予感がしていた











少しの間をおいて、安西がつぶやく



『社長が、倒れました…』