二人が部屋を出たのを見届けてから、ニシキアスが穏やかにクレーティルに話し掛けた。
「良かったのか、クレーティル」
「…はい」
「バンデントはまだ14。王子としての覚悟が出来ないようであれば、お前の元に残して行くのも良いと思っていたが」
「…王家として失格なのは、私です」
「どうした、クレーティル」
「良かったのか、クレーティル」
「…はい」
「バンデントはまだ14。王子としての覚悟が出来ないようであれば、お前の元に残して行くのも良いと思っていたが」
「…王家として失格なのは、私です」
「どうした、クレーティル」



