Marius−マリウス−前編

「…僕だってっ。…でも」
「でも、なんだ?」
三人はバンデントの次の言葉を待った。
「…」
「怒りはしない。正直に言いなさい」
「…はい。…剣の稽古は、兄上と一緒にやってきました。『気』を扱う訓練もやってきました。だけどっ…、それはあくまでも練習で…。父上がおっしゃる僕たちの想像を絶するという状況で、僕は…、僕は、マリウスの為に役に立つ事が出来るのでしょうか…」