Marius−マリウス−前編

「これから起こる事はお前たちの想像を絶する事かもしれんぞ。それでもその使命を果たす覚悟はあるか?」
少しの間があったあと、ケンヴンダーが口を開いた。
「…幼い頃より、マリウスの為に生きる事、父上から教わって参りました。王家に生まれた以上、その覚悟は出来ております」
「そうか。バンデントはどうだ?」