そして、今、滅びゆくマリウスで『神』と崇められているマディオスの元を、マリウスの王ニシキアスと、その側近ケンペクトが密かに訪れていた。
「…来たか、ニシキアス」
 マディオスの部屋の扉を開け入って来たニシキアスとケンペクトの方を見る事もせず、窓の外を眺めていたマディオスが声をかけた。