「本当に待っててもいいの?」
「当たり前だ。ツービオだけじゃなく、俺の事も待っててくれよ」
タイエンテはオドケタ顔をしてみせた。
「…もちろんよ」
ロザリナはタイエンテに笑顔を返した。
「風邪ひかないようにするんだぞ」
「うん、お兄ちゃんもね」
「ああ」
それからタイエンテは身支度を済ませると、
「では、行って参ります」
と、家族に一礼し、夜明け前に城へ向かって家を出た。