気がつくと教室まで着いていた

「えー皆さん今日からクラスの一員となる方がいます」

クラスの奴らは顔は上がっているものの石竹の話しを聞いていない

変わりにクラス全員の視線が俺に刺さる

「じゃあ自己紹介してもらおうかな」

後ろの方の席の女子が顔を見合わせる

いかにもヤンキー風な男子二名は、なぜかニヤニヤしている

誰かに向けたことはあっても自分が
好奇の対象になったのは初めてだ
いい気分じゃないな



「藤岡遥貴です。よろしくお願いします。」


気のきいたことは言えなかった

‘仲良くしてください,くらい言えばよかったかな

石竹以上のテンプレだ
先生さっきは心の中で馬鹿にしてすいません


「んじゃ藤岡は...四列目のあの席な」