パーフェクトティーチャー

ほたるは開いた口が塞がらなかった。


清く正しく美しい上に、男らしくて真面目で、ありとあらゆる動きがスマート。


笑顔は少年のように清らか。


理想の中の理想と思っていた男性が女装に目覚めようとしてる。


悪い夢を見てるみたいだった。


夢であってほしい。


「整理させてください。
イエスかノーでお答えください。
つまり、女装はなかなかいいもんだなと思ってるわけですか?」


「まあ、ある意味イエス」


「もう一度女装どうです? と誘われたら、やるかもということ?」


「イエス」


「山上先生に迫られたら身も心も許す可能性があるということ?」


「それはノーコメントかなぁ」


「なんですか!
その含みを持たせた言い方!」


ほたるはカチンときた。


「そこは真っ向から否定しましょうよ」