「どうして、上原でそんなに感情的になるの…?なにかあったの?」 こんなに感情的をむき出しな拓矢は初めて見た。 「…別に、なにもないよ。」 「教えて?」 「ホントに、何もないって。」 「拓矢先輩ーー!整備終わったんすけど、帰りますか?」 「おおーー!」 整備も終わり、一年生が次々と帰っていく。 「俺らも帰るか。」 いつもとは違い、明るい空。 「じゃ、俺こっちだから。気を付けて帰れよ。」 「うん、また明日ね!」