夏色の輝石。~最後の夏、君に輝け~


滝高野球部廃部のお知らせー…



翔太が私に渡した紙には確かにそう書いていた。



「黙ってて、ごめんね。」


「まじかよ…」


「だから、上原を呼び戻して、甲子園に行って、廃部を免れないと…それで…」


「遥香、それは違う。」


拓矢の返事は意外なものだった。


「………え、」

「あいつさえいれば、………じゃない。あいつなんかいなくても。だろ。」



私には理解出来なかった。
どうして、あいつさえいれば、じゃ駄目なの。

あいつさえいれば、今の野球部は救われる。
逆にあいつなんかいなかったら野球部は廃部になる。


「遥香、あいつは、もう野球が出来ないんだぞ。それに俺らはもう仲間とも思われてない。あいつをあんなにしたのは全部、…あいつの大好きだった野球なんだぞ。そんな奴に戻ってこいなんて……」


誰が野球が出来ないって決めたの?
誰がみんなを仲間と思ってないって?


「何も知らない私が言うのもなんだけど、上原は上原自身なんだよ。誰も何も決められやしない。野球だって、必死に頑張れば絶対出来る。決めつけるのは、よくない…」