「ごめん……今日は、練習なしにするわ。」
「翔太…」
「整備頼む。」
キャプテンである、翔太が練習を投げ出した。
いち早く帰る翔太。
そのあとに続いて佑樹や蓮大。
拓矢と一年と私だけ残った。
「整備すっか。」
残された一年生は整備を始める。
「……拓矢、帰らないの?」
「翔太の馬鹿野郎。絢斗ごときで…」
「上原の事、嫌いなの?」
「嫌いだ。あんな奴。」
あの拓矢の真剣な眼差し。
「…そうなんだ。」
「今のあいつなんか、大嫌いだ。遥香、あいつの知り合い?」
「どうして?」
「マネージャーなら尚更、って」
「ああ、この間食堂でたまたま相席になってね…」
ふと浮かんだ、廃部という文字。
「拓矢……もしね、この野球部がなくなったらどうする?」

