「翔太、頑張って呼び戻そう?」 「馬鹿言うなって。あいつは心を閉ざしてる。」 「お願い……皆のためにも、ね?」 翔太は相変わらず反対。 「野球部廃部なんて、嫌でしょ!」 その言葉にハッとした翔太。 「…嫌だ。」 あまりにも真剣なその眼差しに、私は言葉を失った。 「翔太……」 「お前はやっぱ強いよな。結局いつも頼りっぱなし。ごめんな。」 「なに言ってんのよ!これから、翔太か頑張るんだよ。廃部なんて絶対させない。」 軽く肩を叩くと、翔太は練習に戻った。