昼休み



「おい!池上。一緒に飯食おうぜ。」



こう声をかけてきたのは同じクラスの佐野勇樹。



こいつは何でも楽にこなしてしまうやつだ。




勉強も何もかもだ。




そう言うところがうらやましんだけど。




俺は

「おう。」



と短く返事をしていつも通学カバン代わりにしているリュックの中から


パンを取り出した。




「なあ、お前、最近寝不足なんじゃないのか?目の下にくっきりくまができてるし、授業中ボーっとしてること多いぞ。」


「そうか?そんなことないぞ。いつも10時には寝てるから睡眠はばっちり取れてるはずだけどな。」



佐野は首をかしげながら俺を見つめていたが

「そっか。俺の勘違いだよな。」


そう言って食べていたカレーパンを口に放り込んで立ちあがっていた。