『はぁーい、席着こうかー。』



あ、もう朝のショートホームルームの時間だ。



説明してなかったが、あたしは桜菊高校の2年生だ。そこそこ学力がある高校で、大学はほとんどの人が付属校に行く。あたしも受験勉強するのが大変そう、という理由で付属大学に行くつもりだ。



『うーん、そーだねー。だるいのは先生も一緒だよー』


担任の先生は定年近いおじさんで喋りの緩さと授業の解りやすさで人気がある。






『後でまた話すからね!小夏はかわいいんだから自覚したら彼氏なんてあっちゅーまに出来るんだからね!』



佳凜は鼻息を荒くしながら恥ずかしいセリフをクラスメイトの前で叫んだかと思うと瞬間的に自分の席に座っていた。




『疲れる朝だ……』