『あ、あんたという子は…』
信じらんなーいといいながらあたしの肩を激しく揺らす佳凜。
あたしはこのバカ力が華奢なあんたから出てる事が信じられない。
『よーく聞いてよ小夏!そんなにスタイル良くて肌ツルツルでめがクリクリだったらナンパされるの当然でしょ!?私が男なら即声掛けるもん。』
くわっと目を見開いて早口でまくし立てた佳凜の言葉にあたしは食いついた。
『かわいい!?あたしが!?んな訳ないでしょ!!こんな可愛いげない女、あたしはあたし以外に知らない。』
大体佳凜が一番知っているはずだ。
男に声を掛けられたら口の悪さで張り倒し
肩を掴まれたら小さい頃習っていて体に染み付いている合気道で投げ飛ばす。
全くもって、あたしに『かわいい』なんて単語は似合わない。
『むしろあたしは男に生まれた方が世のためじゃなかったのかと思うわよっ』
