手探りのふたり



あたしと霧藤先輩は

はっっとして声のする方を見た。


『んまーーーーあんた方は部外者の前でよくそんなイチャイチャ出来ますなーー!はーっ尊敬尊敬!』






忘れてた。
佳凜が隣にいることを。



霧藤先輩に興奮していた佳凜をそのままにして



あたし達は告白したりされたりの茶番を繰り広げていたのだ。





『キャーーーー恥ずかしいっ!!!いるならいってよ佳凜!!!』


『だってー。いい感じだったしぃ。小夏の告白見たかったしぃ。ついでに霧藤先輩で目の保養してたしー。それに…』




霧藤先輩が小夏を大切にしてくれて、しっかり女の子にしてくれる人か、私がチェックしたかったの。



だって小夏、愛されるってどんな感じか知らないでしょ?





『だから霧藤先輩。小夏のことよろしくお願いします。小夏傷つけたらいくら先輩でも許しませんよ。』

佳凜は霧藤先輩に向かって言った。





『はは。すごい監視がついたな。大丈夫。俺がちゃんと守るよ。』