「囚われ姫~星屑は魅惑の花の香に抱かれて~」

あたしを冷たく突き放す神崎さん。
このくらいなら想像の範囲内だ。




「嫌よ、そんなの」
「んだと?」
「優しくしたと思ったらそうやって冷たく突き放す…心外よ。誰が保ってってお願いしたの?」




口調がお嬢様を超えていく。
そうやってあたししか考えられなくなれば良いのに、とあり得ない願いに頭を振る。




「アザレアよ。意味は解る?」
「…“愛されることを知った喜び”だろ?」
「Si(そう)。これはブーケにしてもらったの」