「囚われ姫~星屑は魅惑の花の香に抱かれて~」

刹那の口から漏れた現代語。
解っていた。
現代語が飛び出るほど、刹那をキレさせることは。




それでも、他に俺が出来ることなんて見つからなかったから。




『友達見てたら“あんなふうに愛されるのも悪くない”って思ったの。誰かに愛されて、“皆に望まれる子”を産みたいって。でも、もう良いわ。疲れた』




続く流暢な現代語に、俺は言葉をなくす。
大好きで、愛している女を、こんなふうに乱してしまったことに。