「囚われ姫~星屑は魅惑の花の香に抱かれて~」

「良いんですよ。でも、あの人と何かあったら連絡下さい。助けに…奪いに行きますから!」




たけちゃんと付き合ってた頃と同じ辛そうな笑顔を見せる誠に、あたしは胸を痛み付けられた。




(ごめん。本当にごめんね、誠くんー)




昔から読心術に優れていた誠にはあたしの顔なんて、思いが全て描かれたキャンバスでしかないのだろう。
誠はあたしの頭を軽く叩くと、辛いだろうに屈託なく微笑って見せた。