誠は昔から気に入っていたサングラスをかけながら静かに静かに答えた。
「先輩見てたらきっとそう言うんだろうな…って。だって先輩、“愛されたい”って言ったでしょ?たけに騙されてるの知ってたのにあの時先輩が言ったのは“愛されたい”じゃなくて“愛していたい”。それ思い出したら、きっと今の先輩にはあの人だけなんだって気付いてた」
区切られた言葉には重みはない。残るのは誠の失恋の音色だけ。
「良いんです。俺、本気だったわけじゃないので」
「嘘。誠は本気だった。そうでしょう?」
区切る言葉に重みとあげられない愛を込めて。
そうしてあたしは誠にタオルを突き付ける。
「先輩見てたらきっとそう言うんだろうな…って。だって先輩、“愛されたい”って言ったでしょ?たけに騙されてるの知ってたのにあの時先輩が言ったのは“愛されたい”じゃなくて“愛していたい”。それ思い出したら、きっと今の先輩にはあの人だけなんだって気付いてた」
区切られた言葉には重みはない。残るのは誠の失恋の音色だけ。
「良いんです。俺、本気だったわけじゃないので」
「嘘。誠は本気だった。そうでしょう?」
区切る言葉に重みとあげられない愛を込めて。
そうしてあたしは誠にタオルを突き付ける。

