私は無言で彼を見つめていた。


正式に言えば、彼の口元だけ。


イチゴジュースがストローを駆け上る。


そして、彼の口にもイチゴジュースが含まれた。


ふと気付くと、彼は私を見ていた。


私と彼の目線が重なった。


その瞬間…彼の手が私の腕を掴み、強い力で引き寄せられた。


それから、引き寄せる力とは正反対の優しい口づけをされた。