俺様でヤキモチな彼氏様

俺は必死で結を追いかけた。



「結、待てって!」



「いや、ついて来ないで!」



結、意外に足はやい。



部活入ればいいのに。



あっ、でも入ったら男たちが寄ってくるから入らないでほしいな。



そう考えている間に結を捕まえた。



「結、聞けよ話。」



「いやだ!」



まだ逃げようとしている結を抱きしめた。



「は、離してよ!」



「やだね。」



だんだんと抵抗の力が弱くなっていく。



「あの彼女さんのとこ行けばいいじゃん!」



「何で?俺は結といたい。」



結の顔を見ると泣いていた。



「ど、どうしてそんな事言うの?」



泣いてるせいか震えている声。



「結が俺の彼女だから。」



「龍はあたしのこと彼女って思ってないんでしょ?」



はっ?



結は何言ってんだ?



「何で?」



「だって、教室で待っていても会いに来てくれないし、行ってもいないし、メールだってくれないじゃん。」



「それって、あたしを避けてるからなんでしょ?」