ふぅん、と。

鷹雅はそっけなく返事し…その割にはチラチラ率がアップする。

「はんばーぐってな、どんな食い物だ?」

「和食党の鷹雅君に分かりやすく説明するなら、洋風の肉団子って所かな…トマトソースかドミグラスソースか…和風に大根おろしで食べるのも悪くないよ」

バイオリン男子の説明を聞いているうちに、口の中に唾が溜まってきた。

「肉団子ねぇ…」

チラチラチラチラ。

鷹雅、それ見過ぎだから。

そんな彼の心中を察したらしく。

「和食党の君の口には合わないかもしれないが…食べて行ってはどうかな?花音や拓斗、家の者も喜ぶよ」

ニッコリ微笑むバイオリン男子。

上手い。

鷹雅の自尊心をくすぐる誘い方を心得ている。

流石鴉天狗を餌付けしただけの事はある。

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