寝直しだと思って教室に足を踏み入れた新の耳に飛び込んできたのは。

「遊里キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!」

ジャンボジェット機離陸並みの騒音を口から発する超音波兵器の絶叫だった。

それにツッコむ鴉天狗、ほにゃほにゃ笑って見ている花の妖精。

……教室を間違えただろうか。

琥三郎と顔を見合わせる新。

そんな戸惑う新などお構いなしに。

「あ!見かけない人ハケーンッ!」

初対面でも物怖じしない遊里は、新に近づいてくる。

「どこの人どこの人?転校生?留学生?人間?人外?宇宙人?「いや、俺は普通の人間で「何だ普通の人間なの?つまんない、あそこに座ってる河童君ね、実は河童なんだよ?凄いで「何だその説明、先にネタバレしてんじゃね「あ!何か小動物連れてる!イタチ?テン?「いやコイツは琥三郎っていってフェレッ「可愛いイタチだねぇ、ほれほれこっちおいで富三郎君「いや富三郎じゃなくて琥三ろ「この子噛む?噛む?まぁいいや噛んだら私噛み返しちゃうから「お前は動物か、犬か「ううん、小猿だよ「自分で小猿とかゆーな「いいからこっちおいでよ富三郎君「てか近づくなっ、俺は女性恐怖症なんだよっ!」