「久しぶりだね。お父さん、お母さん」
両親の墓前でしゃがみこんで1人で喋り続ける。
「そして報告1。ちゃんと高校に入学出来たよ??2人が大金の残したからバイトもしないですむし」
「本当に、大金だけ残して、遺品も全くないってどゆことよ、これ??」
それから数時間ずっと1人で喋り続けて辺りが暗くなってきた頃に立ち上がった。
「そろそろ帰るか」
「もう帰るのか??」
「当たり前じゃん。こんなに暗く、なって………」
私は勢いよく声が聞こえてきた方向、つまりは後ろに振り返った。
「で、本当に帰るのか??」
全く知らない男が居た。
それにしてもイケメンだなぁ。銀髪に灼眼、背は180あるかないかくらい。
