『大丈夫ですか?』


「ええ。って・・・えっ?しゃべった・・・。」


『紫刹。もう少し優しくできないのですか?』


ヒッポグリフは男を睨みつける。


「五月蠅い。お前の言葉を理解させるようにしたんだから良いだろ?」


「どういう事?」


「お前の封印されていた力をひとつ解放した。」


「封印された力・・・。」


「幻獣の言葉は、限られた者しかわからない。王に仕えし者と王にしかな。」


紫刹の言葉に目を丸くする。


「これで分かっただろ?お前はもともとこの世界の人間じゃない。」


「そんな!・・・・っつ!!!」


いきなり首の後ろを叩かれ、意識が遠くなっていく。







「我々の国に来てもらうぞ。幻影国のためにな。」