「あやー早く早く」
奈美の甲高い声が教室全体に響く
ごめーんと軽く謝って奈美の元に走った
奈美とは親友であり幼なじみそしてよき相談相手でもある
私の名前は橋元あや
ここ桜ヶ丘女子中学校の中2
好きなものはお金とブランド品
欲しいものはお金とブランド品と…
”プルプルプルプル”
携帯の受信音がなってる
【あやちゃん今夜いいかな?】
健二さんからのメールだった
最近金欠だったしよかった!!
【もちろんです(^^)】嬉しくてすぐに返事をした
健二さんとは私の援助交際の相手
2ヶ月前に掲示板で知り合った
1回の本番で2万はくれるのだから
私にとっては最高の相手
45のおじさんだけどそんなの気にしないお金のため
「あやーどしたのそんなにぼけっとして」
奈美が不思議そうな顔で私の顔を覗いてる
「んー何でもないよ!!」
「そかぁ」
そう言って奈美はミルクレープをほうばる
そっかメールに夢中してて気づかなかったけどここ喫茶店だった
奈美は甘いものが大好きだからよくここにたまるんだよね
今日の収入が入ったら特大ベリーパイおごってあげよ♪
そんなこんなしているうちに夜になって私は支度をはじめた
ストッキングに黒のワンピースを着ていかにも大人みたいな格好
どう見ても中2には見えない…つもり
ホテルに行くと先に健二さ んがスーツ姿で待っていた
そこから中に入り気持ちよくもなく痛くも無く愛もない時間が訪れる
お金のためただそれだけを思って
後は寂しさを紛らわすため
親は共働きで夜の仕事をしているから
なかなか帰ってこない
それに私はホストつまりお父さんが浮気してできた子
お母さんとは夜の歌舞伎町で知り合ってそのまま一つになったらしい
そんな馴れ初めどうだっていいけど
いろんな考え事してたら仕事は終わって
健二さんがお金を渡そうとしていた
”これでブランド品が買える”そんな事を思いながら
お金を受け取りその場をあとにした
家につくと時計の針はまだ10時をさしていた
まだ寝るに早いし新しい相手でも探そうかな~
PCをつけて掲示板を開き
【あややんでーすお金無くて困ってるの誰かあややんを助けて>_<】
と書き込んだ
私が援助交際に手を出したのは中1の終わりのほう
PCでいつものように服のカタログを見ていた
そこのはじっこに掲示板の宣伝を見つけたのが
はじまりだった
あっ返事がきてる
【こんばんは(^^)本番ありで8万はどうかな?】
やった!8万はおっきい
すぐにアドを交換して明日会うことになった