「ここは2丁目の森じゃよ?」
知っているのが当たり前だというように
おじいさんは答える。
2丁目の森?なにいってるの?
「え?」
「だから2丁目の森じゃ。」
「はぁ・・・。」
このおじいさんやさっきのアリにとっては
この森は自分たちがすんでいる
普通の場所なのだ。
私がさっきまでいたはずの
地球という惑星の
日本という国のどこかにいたとき、
ここはどこですか。ときかれて
何々町ですと答えるように。
どうしてこの国があるのですか?
と変な質問をされてるのと
同じように。
この人たち(?)にとって
ここは、ごく普通の当たり前の世界なんだ。
「おぬしは誰じゃ?みかけない顔じゃが。」
「笹沼 薙」
「ササヌマナギ?」
かたことで私の名前を呼ぶ。
「何種じゃ?」
何種?
?
・・・
「人間・・・ですけど・・・」
私はそう答えた。
「人間!?」

