少し先を進むとそこには
私の半分くらいはある
白いひげを生やした小さなおじいさんが
立っていた。


「・・・。」

「・・・。」


そのおじいさんを無言でみつめる。
おじいさんも無言で私を見る。



人間が・・・いた。
けど・・・


人間か?
これ。


私よりも遥かに小さな背丈。
弱弱しく今にも倒れそうな体つき。
子供ならまだわかる・・・
けどあごひげを生やした
おじいさんだ。



「あのーっ」

声をかけたのは私のほう。


「はっはい。」


おじいさんは驚いた顔で
私をガン見。



「何してるんですか・・・?」



そんなことを聞きたいのではない。
ここはどこで私はなぜここにいて
どうなっているのかを聞きたい。


驚きのあまりこんな質問をしてしまった。


「・・・侵入者がこないか・・・みはりじゃ・・・。」



そんな身体でみはり?
指先でおでこを押したら倒れそうな
くらい弱そうなのに?


「あっ。そうですか・・・。
あの・・・。ここはどこですか?」



おじいさんは不思議そうな顔をして