そんな会話をしているとやっとベンチらしき
ものが見えてきた。
今度のベンチは重いっていうベンチかな。
それとも優しいベンチかな。
疲れているはずなのに少しわくわくしながら
歩幅を広げベンチへ向かっていく。
「随分早歩きになったね。」
「次はどんなベンチにあえるか楽しみなの。」
肩の上にいるチビちゃんをみつめ
私はベンチへと向かった。
あとベンチに5歩。
でもベンチは何も話さない。
もしかして重たいっていうベンチ?
ベンチあと1歩。
それでもベンチは何も話さない。
「あのー…。座ってもイイデスカ?」
恐る恐るベンチに話しかける。

