「私、外にでたかったの!
閉めなくていいよ!」


「はぁぁぁいぃ。」



大きくてゆっくりな話し方。
さっきまでカタツムリが嫌いだった私が
別人のよう。


カタツムリが可愛くて仕方が無い。



私はご飯を持ち外へとでた。


カタツムリが運んでくれたご飯。
私サイズのかっぷにぎっしり詰まっている。

小さな手でご飯をたくさんつぐのも
大変だけど
とっても大きな手でご飯を
ほんのちょっとつぐのも
とても大変だ。



ここには箸がなかったから
仕方なく手で食べることにした。



「うん。美味しい。」



誰にも聞こえないように
小さな声で言った。



カタツムリたちはもういない。
きっと小屋にでも入ったのだろう。



辺りを見回してもあるのは
木々や草花。



普通に話しても届かない声をも出さず
心の中でカタツムリにお話した。




こうゆうのもたまにはいいかも。
・・・でも・・・ずっとここにいたら
たまにではなくなっちゃうね。


くすっと笑うと
またご飯を食べ始めた。