凛音side

「~~♪~♪」

「凛音ちゃん?なんか凄いご機嫌だね?」

と、横にいた菫がクスクス笑いながら私の顔を除きこんだ。

「そうかなっ??」

「うん。鼻歌まで歌っちゃって~♪」

「え!?嘘っ!?」

私、知らないうちに、そんなことを…!?

「なんかあったの?」

菫がにこにこと笑いながら聞いてきた。

「んふふ~♪何でもない~☆」

私は菫に負けないくらいのにっこにっこ笑顔で言った。

「えー!!!教えてよぉ~」

「何もないってば♪」

「そうは見えないよっ?」

まだ不満そうに、菫が口をとがらせた。

実を言うと、何でもないなんて真っ赤な嘘だったりする。

私が、こんな感じなのは、水野の事だった。

昨日、水野はそんなに悪い奴じゃないのかもしれないな~、なんて考え始めたら嬉しくてこんな調子になった。

「人は見かけじゃないんだねっ♪」

「え??何!?」

「何でもない!!!さ、教室行こっ☆」

私は菫の背中をぐいぐい押した。

「え!?ちょ、押さないでよぉ~」