凛音side

「いやぁ…素晴らしかったねぇ♪」

私はうっとりしながら歩いていた。

「ハァ…ハァ…日向の…事??」

「そう☆」

日向くんは入学式で、それはそれは素晴らしいスピーチをしてくれた。

「格好良かったな~♪あ、でも、ますます人気でちゃう…」

私は肩をおとした。

「ううん!!絶対負けないもん!!」

私は、すぐに顔をあげて、ガッツポーズをした。

「ハァ…ハァ…ハァ…ま、待ってぇ…待ってよぉ」

菫が息をきらしながらついてきている。

私たちは今、教科書を入れた鞄を持って下校していた。

「ごめん…忘れてたわ…」