「うっわー。何にもないよ」 美海菜が大きな荷物を持ちながら ひとり呟く。 ここは合宿先の旅館。 周りには野原が広がっていて その奥には森林があるから 何もないって言われれば そうだけど、なんだか落ち着く。 先生の指示にしたがって テントを張り始めたあたしたち。