…キーンコーンカーンコーン




『わ…沙羅!うちら遅刻!』

『まぁいいんじゃない?この授業だけサボっちゃおうよwww』

『次何だっけ?』

『瑠羽の嫌いな数学ですが?』

『サボります』



私達は昼休みに屋上に行っていて、そのまま授業をサボる事にした。


その時だった。



バコン

屋上の鉄の扉が開く音がして誰かが歩いてきた。

コツコツコツコツコツコツ…


がシャン

『あー…だる…』



屋上に来たのは三年生の先輩。
名前は…

分からない。


フェンスに寄りかかった先輩は私達に気付いていないらしい。


『ねね、沙羅。あれって先輩だよね』

『うん、そそ。高浜晴輝(たかはまはるき)先輩だよ』

『高浜晴輝先輩か…晴輝って、カッコいい名前だね』

『そうだねー。めちゃくちゃ人気だしねー。』

『人気!?知らなかった!』

『はぁ!?あの顔だよ!?人気に決まってるじゃん!!』

『そっかぁ…』



そんな時


高浜先輩がこっちを振り返って、すごく驚いた顔をした。


『お前ら…一年…?授業は?…あー…だる…』


返事をしたのは沙羅。

『一年です。先輩こそ。授業どうしたんですか。私達はサボリですw』

『そうだよなー…俺もサボリ…』

『あの、私。沙羅です。宮城沙羅。そっちが…』



と 沙羅は話を私に振ってきた。