それからの日々は、平和に過ごしていた。
相沢先輩に呼び出されることもないし、変な噂もたってないし。

「そういえば結局なんで手けがしたのー?」
玲が不思議そうに聞く。

手の方は包帯ぐるぐるでしばらく動かせないの。左手だったことが不幸中の幸いかな?

「だからぶつかっただけだってー」

嘘は言ってないし。