明菜に振られたなんてのは嘘だ。 本当は俺が振った。 明菜は最初は嫌だ、とワガママを言っていたが、 母親が厳しく叱ってくれたおかげで案外簡単に別れることができた。 これで解放された。 あのとき、瀬川さんが俺に告白してきたときにもう別れてたら…よかったのに。 俺は… 瀬川さんのことが好きだ。 気づいたときにはもう遅くて、 その子は親友の彼女になっていたけれど。