赤色の恋 <短編>

『キャーぁッ!!!』


朝、あたしと春馬が教室にむかってる時に先生の叫び声がした。



『どうしたんですか!!?』



『これ…ぇ』



先生の指さした方向には、『伊藤』と書かれたあたしの体操服が。


ズタズタに切り裂かれて、赤マジックでいっぱい落書きされてあった。


ぉまえらわ小学生か!!!



『すいません。』


あたしはその体操服を捨てた。



もう限界…。ぜったい許されへん。



『ごめんな。』



また春馬が泣いてる…。



『泣き虫!!!ぁんなやつらに負けんなよ!!』



あたしは春馬にそう言いながらも、悔しくて、涙を流していた。



泣き崩れる2人を見て先生が言った。

『2人とも…保健室に行きなさい。』