あたしの心にストンと入ってくるこの声は‥‥‥。


「ルイ‥‥‥」


特攻服のあちこちに赤い染みがある。


おねぇさんの血かな。


「どういうことだ」


ヒサが低い声を出した。


ルイにヒサがこんなにも低い声を出したことがあったっけ。


ううん、あたしが知る限りそんなことはなかった。


「そのままの意味です。少し落ち着いてください」


ルイがいつもどおりの口調で話す。


けれど、ヒサは。


「悪いが、冷静になんてなれねぇな」